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学科 | メディア学科 |
年度 | 2018 |
ゼミ名 | 勝野 宏史 |
タイトル | インターネット時代における社会運動の在り方 ―メディアイベント化する社会運動― |
内容 | 本論文はインターネット時代の社会運動の在り方に注目し、従来の社会運動のどのような側面を引き継ぎ、そしてどのような点において変化しているのかを明らかにすることを目的とする。インターネットから始まった抗議の声が実社会にまで影響を及ぼした事例として「MeToo運動」の日本での展開を分析し、社会運動がどのように形成され沈静化していくのかを検討した。その際、「共感」が社会運動の形成過程の重要な要素であるという視点から分析を行った。ここで明らかになったのは、従来の社会運動の目的が変化を求めたことに対して、問題の啓蒙や新たな社会価値観を形成することが社会運動の目的としていることである。そして、イデオロギーを持って運動に参加する人々がいる一方で、運動の参加者の大半の動機は「共感」ベースであることである。その結果、本論文は「共感」がインターネット時代の社会運動を一過性の現象(メディアイベント化)としている要因であると結論づけた。 |
講評 | 本年度はインターネット、テレビ、広告、映画、社会運動、アニメ、監視社会、観光、ファッションなど、実に様々なテーマが提出された。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその解釈の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。個々それぞれが別々のテーマに着目しながらも、最終の口頭試問において明らかとなったのは、すべての論文が「共感」もしくは「存在の不安」という問題意識を有しているということであった。最後にゼミ全体としてその様な大きな問いを共有することができたのはゼミ参加メンバーが主体的な議論を重ねてきた結果であろう。 |
キーワード1 | 社会運動 |
キーワード2 | インターネット |
キーワード3 | SNS |
キーワード4 | メディアイベント化 |
キーワード5 | 共感 |
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