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学科 | メディア学科 |
年度 | 2018 |
ゼミ名 | 勝野 宏史 |
タイトル | SNS時代のモデル化されたつながり ―つながったつもりのコミュニケーション― |
内容 | Twitterは人々をつなげるツールであるが、ツイートのような不特定多数に向けて行われるSNSでのコミュニケーションで人々は果たしてつながりを感じることはできているのか。本論文ではSNS時代の人々の「つながったつもり」になっているコミュニケーションについて注目し、なぜ人々はつながりを求めてしまうのか、共感やつながりを感じさせるものの正体によって、人々のコミュニケーションはどう変わってしまったのかを明らかにすることを目的とする。その際、人々に共感や仲間意識を感じさせるTwitterの「いいね」機能や若者言葉など、予め用意され、記号化された感情に着目して分析を行った。そしてそれらの記号によって人々のコミュニケーションがモデル化されたことや、デジタル空間に没頭するあまり互いにリアルでの隣人の存在を忘れてしまっていることが明らかになった。そのような状況の中で本当の自分を見てもらうためにLINEのようなデジタル世界での一対一のコミュニケーションを求めたことによって、SNSの使われ方が閉鎖的になってきていると結論付けた。 |
講評 | 本年度はインターネット、テレビ、広告、映画、社会運動、アニメ、監視社会、観光、ファッションなど、実に様々なテーマが提出された。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその解釈の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。個々それぞれが別々のテーマに着目しながらも、最終の口頭試問において明らかとなったのは、すべての論文が「共感」もしくは「存在の不安」という問題意識を有しているということであった。最後にゼミ全体としてその様な大きな問いを共有することができたのはゼミ参加メンバーが主体的な議論を重ねてきた結果であろう。 |
キーワード1 | つながり |
キーワード2 | SNS |
キーワード3 | 共感 |
キーワード4 | 記号化された感情 |
キーワード5 | モデル化されたコミュニケーション |
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