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学科 | メディア学科 |
年度 | 2018 |
ゼミ名 | 勝野 宏史 |
タイトル | 現代社会におけるテクノロジーの発達による監視と無関心について |
内容 | 現代社会において、テクノロジーの進化は人々に様々な恩恵だけをもたらしているとは言えなくなっている。それにも関わらず、人々は利便性だけに注目し、テクノロジーが善か悪かの自己判断を放棄し、むしろ判断の一部をそれに委託している。人々は、監視され、プライバシーを侵され、自らを危険にさらしていることに関心を抱かなくなっているのではないだろうか。 そこで、日本においてテクノロジーの発達に比例し、何故社会への「無関心」が蔓延していくのかを明らかにすべく、SFアニメに焦点を当て分析を行った。具体的には、欧米のSF作品との描かれ方との比較や、SFアニメ内のモブキャラの描かれ方から、現代社会との類似点を分析することでテクノロジーと無関心の関係性を明らかにした。 その結果、テクノロジーの発達による利便性と、承認欲求が満たされることが、監視や管理というリスクに目を瞑ることに繋がり、社会的にテクノロジーの享受が「当たり前」であれば、自分に対し目に見えて大きな害がない限りは、無関心でいる方が良いという社会が生まれるとの結論に達した。 |
講評 | 本年度はインターネット、テレビ、広告、映画、社会運動、アニメ、監視社会、観光、ファッションなど、実に様々なテーマが提出された。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその解釈の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。個々それぞれが別々のテーマに着目しながらも、最終の口頭試問において明らかとなったのは、すべての論文が「共感」もしくは「存在の不安」という問題意識を有しているということであった。最後にゼミ全体としてその様な大きな問いを共有することができたのはゼミ参加メンバーが主体的な議論を重ねてきた結果であろう。 |
キーワード1 | テクノロジー |
キーワード2 | 監視 |
キーワード3 | 無関心 |
キーワード4 | プライバシー |
キーワード5 | SFアニメ |
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