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学科 | 社会学科 |
年度 | 2019 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | ボランティアと組織の結びつき-動物保護団体をモデルに- |
内容 | 今日、動物を飼う家庭は少なくない。そのような動物たちは単にペットという愛玩動物としてではなく、家族の一員と位置付けられる傾向が強くなっている。そうした大切にされている動物たちがいる一方で、毎年数多くの動物が殺処分されている。本稿の目的は団体の組織構造と、また、そこに所属するボランティアのモチベーションの要因を明らかにすることであり、今回は「殺処分ゼロ」に向けて活動する2つの動物保護団体を調査対象とし、そこに所属するスタッフ・ボランティアに関しても参与観察とインタビュー調査を行った。調査の結果から、両団体の組織構造の違いとして運営の仕組みの違いと、代表が身近にいる・いないという違いがあることが明らかになった。ボランティアのモチベーションの要因としては、所属意識、責任感、犬への情に加えて、代表が身近にいる・いないによって左右されることが分かった。さらにボランティアには大きく、長期関与型とワンショット型という2つのタイプがあり、ボランティアにはそれぞれの関わり方が存在すると考えられる。 |
講評 | 本研究は保護犬をサポートする団体の活動、組織行動、組織成員に対する質的調査を行ったものである。近年、TV番組等で紹介され、社会的認知が広まりつつある「保護犬」であるが、サポートの実態はまだまだ明らかになっていない部分が多い中、参与観察により、いくつもの情報を収集している。その中で、組織成員の全員が日常生活の多くをボランティアに投じる団体とワンショットでも支援してくれる人を集めたいという団体の異なるタイプの支援団体の内容を詳述している。深く関与するボランティアの保護犬に対する愛情、代表の姿勢に対する尊敬、共感によるモチベーションと、ワンショット型では長期的責任は持てないが、今の自分にできる範囲で支援したいという多くの人に可能性を拡げるボランティアスタイルの人々のしくみなどを描けていることが評価できる。 |
キーワード1 | 動物保護団体 |
キーワード2 | 組織構造 |
キーワード3 | ボランティア |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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