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学科 社会学科
年度 2019
ゼミ名 藤本 昌代
タイトル 貸与型奨学金受給学生の実態
内容  大学全入時代になっている近年において、教育機会の均等のための奨学金を利用する学生が増えている。しかし、大学進学という選択肢を広げる手段としての奨学金から、将来の選択肢を狭める枷としての奨学金となっていることが社会問題化している。本稿では、その奨学金を利用する中で「奨学金を借りながらも必要最低限の生活が可能な大学生」の実態に焦点を合わせて調査を行った。調査から奨学金を利用している学生の奨学金の使い方や普段の消費行動、奨学金を借りたことによる潜在的機能を明らかにする。奨学金利用者8名にインタビュー調査を行い、奨学金の使い方から対象者を保険型、学費型、家計型の3つに累計分けをして分析を行った。インタビュー調査の結果、学生時代の消費行動や奨学金に対する意識が奨学金と言う借金の現実にギャップがあることがわかった。こういったギャップが奨学金延滞者の増加につながるのではないかと考える。?
講評 本稿では全学生のうち約50%が借りている奨学金制度について概観し、A:奨学金がなければ生活自体が厳しいタイプ、B:生活は奨学金がなくても成立するが大学の教育費が厳しいタイプ、C:奨学金がなくても大学に行けるタイプのうち、Bのタイプに焦点を当てている。その結果、奨学金制度における返済の利子が高く設定されており、卒業後に負担が大きいことを知らないこと(本人のみならず、親も知識不足のまま借りている)、在学中に奨学金を余暇活動に使っている学生が多かったことなどが明らかになった。プライバシーの問題から得にくい情報を集めた本稿は、後に返済で苦しむことになる若者への警鐘を鳴らす論文となっている。
キーワード1 奨学金
キーワード2 消費行動
キーワード3 教育機会
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