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学科 社会学科
年度 2019
ゼミ名 尾嶋 史章
タイトル 自殺大国日本の現状についてー人々を自殺に追い込む要因とはー
内容  社会問題として、日本の自殺の問題は、世界の先進国と比較しても極めて深刻な問題であるといえる。本著において自殺率を主に分析の指標として用いており、自殺率に注目することで配偶関係、性別、年齢、景気変動、職業・産業といった各要因が自殺に対してどのような影響力を持つかを明らかにした。分析の結果から、日本の自殺に対して、年齢、配偶関係、景気変動などが強い影響力を持っているという結果が出た。さらに、性別別に自殺率の年次推移をみていくと、女性の自殺率が顕著に低くなっていたが、この結果にも配偶関係、経済面が影響しており、配偶関係として女性のほうが死別・離別などの不遇の事態・困難に対しての精神的強さを持っていた。経済面として女性は仕事を結婚・出産などを機にやめることが多く、男性と比べ勤続年数の短い。そのため、経済変動、社会変動によって生じる困難に直面す機会が少ないことが女性の自殺率の低さに影響を与えていることが予測された。
講評 デュルケムの議論を下敷きにして、日本の自殺率データを官庁統計から集め、多様な属性と自殺率の時点間比較から、その妥当性を確認しようとした論文である。広くデータを集めてはいるが、官庁統計の原本にあたることができていないので、必要なものが独自に計算できる状態には至っていない。この点まで到達できなかったことが残念である。
キーワード1 自殺
キーワード2 配偶関係
キーワード3 景気
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