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学科 | 社会学科 |
年度 | 2019 |
ゼミ名 | 尾嶋 史章 |
タイトル | 奈良県の南北問題ー高度経済成長と鉄道ー |
内容 | 奈良県は吉野川を境に大きく南北2つに分けることができる。奈良県の人口は北部では高度経済成長期を境に急増し、それに伴ってそれらの市と結ばれた近くの郡で人口増加が起こった。一方で南部の人口は高度経済成長期にあっても減少していた。昼間人口より北部の市を3つのパターンに分類することができた。そのパターンに従って産業の変化を見ていくと同じ北部でもパターン1・2は高度経済成長の影響を受けたが、パターン3は高度経済成長の影響をあまり受けなかった地域であるとわかった。鉄道との関係からは、高度経済成長期に近鉄は沿線地域の宅地開発を行い、「囲い込み住宅」として開発されるなど近鉄が高度経済成長期に奈良に大きな影響を与えたことが分かった。高度経済成長期に奈良県の南北格差の要因があると仮説を立て検証したが、結果は違ったということが分かった。奈良県の南北格差は高度経済成長以前からあり、その要因は歴史的経緯や地理的要因に基づく鉄道の有無であると考えられる。 |
講評 | 奈良県の「南北問題」(地域間格差)が高度経済成長期に形成されたのではないか、との仮説から、鉄道や産業と人口変動との関係に注目して分析を進めた。南北問題自体はそれ以前から存在し、地形的な問題によって大きく規定されていた。むしろ北部の中での格差形成が高度経済成長期以降に出現しており、この点に注目して分析していく必要があるだろう。 |
キーワード1 | 奈良県 |
キーワード2 | 高度経済成長 |
キーワード3 | 近鉄 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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