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学科 教育文化学科
年度 2008
ゼミ名 山田 礼子
タイトル 旅行の満足度の構造的分析~大学生個人旅行者のアンケート・インタビュー調査を元に考察~
内容  旅行には誰もが期間を問わず、五感を通じ新たな知見を得ることができるという意味で生涯学習の要素がある。以上の考えに立ち本論文は展開される。そして、旅行の持つ生涯学習的効用が効果的に作用するためには、どのような要素が重要であるのかを考察し、学校の研修旅行に応用できる指標を導き出すことがテーマとなっている。
 具体的には、周囲の大学生に「旅行の準備」、「周遊コース」、「宿泊先」などの様々な旅行の要素の満足度と、「発見」、「成長」などを含む旅行の総合的な満足度を訪ねるアンケート調査を行い、旅行の質を高める要素の考察を行なわれている。その中から、旅行の純度が濃いと考えられる個人旅行経験者に対するインタビュー調査を行い、旅行者の経験した具体的な「発見」や「学び」が考察されている。
 旅行の形態において、近代化の中で「与えられた冒険」に成り下がってしまったとは言え、依然として旅のイニシアチブを旅行者が握るバックパッキングスタイルが自己成長などの生涯学習の要素が色濃く存在する形態だと言われてきたが、調査を通じて、旅行の形態を問わず、旅行者の主体性に生涯学習の要素は委ねられているのだということが明らかになった。
講評 本年度の卒業論文を最終的に執筆した学生は6人であり、全員が20000字を選択した。
私担当のゼミは、研究方法として質問紙、インタビューなど実証的な手法を用いて卒論を執筆するということを基本的に義務付けている。そういう意味では、データを取り、何らかの仮説を立て、それを検証するということが必要になる。もちろん、文献による先行研究の検討も十分に行わなければならない。ゼミ生全員がそうした課題に取り組み、卒業論文を書き終えたことは評価したい。課題としては、もう少し文献による先行研究の検討を十分に行うことが挙げられよう。すなわち、先行研究の検討が不十分であった場合には、研究枠組みがなかなか設定できないため、質問紙なども検証すべき課題から外れてしまう可能性が高いからである。
キーワード1 生涯学習
キーワード2 旅行
キーワード3 大学生
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