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学科 社会福祉学科
年度 2019
ゼミ名 上野谷 加代子
タイトル 出所者との共生を就労支援の側から考える
内容 近年、日本では犯罪の増加と凶悪化が進んでいるという印象が強い。しかしながら、統計などを分析してみても全くそのような事実は存在せず、インターネットの普及によって、罪を犯した人の情報が意図も簡単に社会に流出してしまい、罪を犯した人を徹底的に叩き、被害者を擁護する風潮がある。さらに、犯罪をこれ以上増やさないための対策として、罪を犯した人に対する厳罰化が日本では進んでいるが、果たして厳罰化をするだけで本当に事件の数は減少していくのだろうか。社会福祉学の視点からこの問題を考えてみると、厳罰化を進めるよりも、いかにして罪を犯した人たちの再犯を防ぐことができるかが重要であると考える。本研究では、はじめに、なぜ罪を犯した人への厳罰化を求める声が大きくなっているのかを明らかにし、その後、再犯率・仮釈放率などの統計の分析や出所者支援に関する先行研究を紹介し、それらについて考察を行う。そして最後に、より良い出所者に対する支援とは何かを論じていく。
講評 本論文は、犯罪を犯した人々の出所後の生き方、とりわけ就労支援について考察したものである。著者は、「近年、日本では犯罪の増加と凶悪化が進んでいるという印象が強い。しかしながら、統計などを分析してみても全くそのような事実は存在せず、インターネットの普及によって、罪を犯した人の情報が意図も簡単に社会に流出してしまい、罪を犯した人を徹底的に叩き、被害者を擁護する風潮がある」という実態を踏まえて、考察する。データーでエビデンスに基づき考察していく緻密な論文である。さらに、犯罪をこれ以上増やさないための対策についての検討もしている。罪を犯した人に対する厳罰化が日本では進んでいるが、果たして厳罰化をするだけで本当に事件の数は減少していくのだろうか?という疑問を科し、社会福祉学の視点からこの問題を考察している。むしろ厳罰化を進めるよりも、いかにして罪を犯した人たちの再犯を防ぐことができるかが重要であると考えている。
キーワード1 出所者
キーワード2 刑罰
キーワード3 子どもの学習・生活支援事業
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