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学科 社会福祉学科
年度 2019
ゼミ名 上野谷 加代子
タイトル 知的障がい児の自立支援~特別支援学校高等部の自立支援の在り方~
内容 本論文では知的障がい者が自立した生活を送るためにはどのような支援が必要か検討した。まず自立を「身辺自立」・「経済的自立」・「自己決定の自立」の3つに分類した。次にそれぞれの自立に必要な支援を検討した。その結果3つの自立への支援は大きく分けると「SST」・「就労訓練」・「生活指導」の3点となった。そして本論文ではこれらを学ぶ機会として多くの知的障がい者にとって最終学歴となる特別支援学校高等部の特別支援に焦点を当てることにした。特別支援学校の特別支援の歴史をみると「経済的自立」の達成を主軸として、その過程でSSTを習得し、本人の意志を尊重し「自己決定」を行っていくものと本論文では結論づけた。しかし、現在の支援には大きな課題がある。それは知的障がい児の「社会の中で生きていく」という自覚の欠如である。本人にこの自覚がなければ、支援は効果的なものにはならない。今後の特別支援学校高等部において必要な特別支援はSSTや就労訓練ではなく「社会の中で生きていく」という自覚を持たせる支援ではないかという結論に至った。
講評 本論文では知的障がい者が自立した生活を送るためにはどのような支援が必要か検討している。まず自立を「身辺自立」・「経済的自立」・「自己決定の自立」の3つに分類した考え方を採用している。次にそれぞれの自立に必要な支援を検討した。その結果3つの自立への支援は大きく分けると「SST」・「就労訓練」・「生活指導」の3点となった。そして本論文ではこれらを学ぶ機会として多くの知的障がい者にとって最終学歴となる特別支援学校高等部の特別支援に焦点を当てることにしている。特別支援学校の特別支援の歴史をみると「経済的自立」の達成を主軸として、その過程でSSTを習得し、本人の意志を尊重し「自己決定」を行っていくものと本論文では結論づけている。しかし、現在の支援には大きな課題があると指摘している。それは知的障がい児自身が「社会の中で生きていく」という自覚の欠如である。これは、本人と家族の課題である。本人にこの自覚がなければ、支援は効果的なものにはならない。今後の特別支援学校高等部において必要な特別支援はSSTや就労訓練を強調するのではなく、むしろ必要なことは「社会の中で生きていく」という自覚を持たせる支援や教育ではないかという結論を導き出している。自身の経験を踏まえての実証的な考察であり、さらに研究を続けてほしい
キーワード1 知的障害者
キーワード2 自立支援
キーワード3 自己決定
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