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学科 メディア学科
年度 2019
ゼミ名 竹内 幸絵
タイトル 「男性アイドルに『関係性の良さ』を求めるようになった時代背景-「嵐」を研究対象に-」
内容 私は、近年アイドルには見た目やアイドル自身の技術の高さだけではなくグループの仲の良さが求められていることを疑問に感じていた。その疑問を私自身ファンとして長年応援していた「嵐」を研究対象として本論文では考察していく。まず最初にアイドルの仲の良さに対する需要が高まっていることは事実なのか、嵐やアイドルに対するイメージ調査をGoogleフォームにより行い、確認していく。またその上で、何故人々はアイドルに対してカリスマ性ではなく関係性の良さや安心感に対して魅力を持つ様になったのか、その理由を嵐の人気向上時期と社会の変化を照らし合わせながら共通点を見つけ出し考察していった。そこで明らかになったのは時代による様々な人間関係の変化である。そして、現実世界での人間関係の憧れをアイドルという存在に投影するようになっているのではないかと本論文では結論づけた。
講評 男性アイドルの人気基準の変化の調査がこの論文の当初のテーマであった。いや、最後までそれはテーマなのだが、筆者はそれにとどまらず、アイドルの評価基準の変化から透けて見える今日の若者文化の変化を導き出した。憧れる遠い存在ではなく、身近で自らを投影出来る男性アイドル。SMAPと嵐という2大グループを対象としたアンケート等でこの違いを明確にしたのち、筆者は嵐の人気が高まった時期と、メディアや若者社会の変化とを紐付けていく。Twitterのリリース(2008年)、スマホの急激な普及(2010年)、スクールカースト(2007年から)という仲間うちの格付けの登場などと嵐の人気の上昇期とはぴたりと重なる。さらに嵐のCDジャケット写真に固定センターがおらず仲の良さを象徴することをも突き止める。個性的な視点からの調査と公的データを駆使した分析・論証で、人間関係の希薄化にまで論理的に踏み込んだ。アイドル論として意味を持つ論文である。
キーワード1 アイドル
キーワード2 人間関係
キーワード3 SNS
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