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学科 メディア学科
年度 2019
ゼミ名 竹内 幸絵
タイトル 映像作品における家族を描くための生活行動―是枝、坂元作品からみた家族の描き方―
内容 本論文では、映像作品において家庭の食卓で登場人物が食事をするシーンが家族としての親密な関係性を構築するうえで重要な役割を果たしており、視聴者に家族のイメージを与えているのではないかという仮説を立てている。この仮説の検証方法として、まず家族の食卓に関する先行研究について触れ、是枝裕和氏と坂元裕二氏によって描かれる家族・擬似家族をテーマとする映像作品から、家庭の食卓のシーンを抜き出し分析することによって、本当に家庭の食卓シーンが親密な関係性を構築するために機能しているのか、どのように食卓のシーンが視聴者に家族というイメージを与えているのか明らかにする。また、食卓のシーンだけではなく他の生活におけるシーンによっても家族としての親密な関係性が構築されているのではないかと考え、食事以外にも家族の関係性を表していると考えられるシーンを抜き出し、考察している。
講評 疑似家族をテーマとした映像作品が近年多く話題となっている。本論文は、そうした中でも代表的と認知されている是枝監督映画3本・坂元監督ドラマ3本を選び、映像作品が「家族(らしさ)」をどのように描き出しているのかを分析しようとするもの。分析では、食事、入浴、就寝、食事、写真(に残す)、といったいわゆる「家族らしい」シーンを項目化し、それぞれの長さと描かれ方を比較していった。その結果、特に食事のシーンの長さが際立つことがわかった。両監督が食卓を描く手法は、家族とは何なのかという問いを観る者に突き付ける。筆者は近年の人々の現実が、家族全員での団らんが難しく個食化しているからこそ、こうした家族像に憧れるのではないかと考察する。テーマ決め以降迷走した時期もあったが、映像作品分析を丁寧に行った論文にしあがり、指導者も安堵している。
キーワード1 疑似家族
キーワード2 坂元裕二
キーワード3 是枝裕和
キーワード4 食卓
キーワード5  
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