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学科 社会学科
年度 2009
ゼミ名 鵜飼 孝造
タイトル 海外映画のなかの日本像――ハリウッド映画を中心とした考察――
内容  海外の映画作品を見ていると、必要以上に身体的特徴が誇張されていたり、不自然なところに日本の物が配置されていたりとしばしば日本人が持っている日本のイメージとかけ離れた、違和感のある日本像に出会うことがある。どうしてこのような表現がなされるのだろうか。いくつかの作品を制作国と制作年代で分類し特徴や変化を比較していくと、違和感のある日本像は単純な誤解やステレオタイプに基づいて作られているのではなく、その登場する作品の制作された当時の制作技術・歴史や社会の状況・製作者の意図に影響を受けて、設定を分かりやすく視聴者に伝える説明的機能と、多少間違いがあるとないに関わらずその日本像を見てみたいという消費的機能の2つが組み合わさって作られているように見える。しかし、日本と製作国の関係が険悪となっていると思われる時期には、ある種の意図を持っていると思われる像が多用される傾向があり、注意が必要である。ということを本稿では考察している。
講評  海外映画に描かれた日本人のイメージを分析するというのは、ありふれた着想である。しかし、この研究が、主観的な判断を差しはさまず、ポピュラーな39作品をひたすら観て「日本的」要素をピックアップしていくという、真っ正直な方法によって貫かれている点に好感を持った。結果として、政治的・社会的な影響もあるものの、むしろそのような文脈から少し離れた、純粋に記号としての日本イメージが映画の中に多くあることを発見している。日本でつくられる映像にも、根拠のないアメリカや中国のイメージがあふれていることを示せば、さらに良かったと思う。
キーワード1 映画
キーワード2 日本
キーワード3 イメージ
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