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学科 産業関係学科
年度 2019
ゼミ名 岩月 真也
タイトル オランダのワーク・ライフ・バランス
内容 本論文では、オランダのワーク・ライフ・バランス政策について記述している。オランダ社会では、以前、日本同様に男性は仕事、女性は家事・育児を担うべきという価値観が存在した。こういった性別により役割が明確に決められている社会を分業型社会と言い、ワーク・ライフ・バランスはこの社会を真っ向から否定していると考えた。分業型社会は、家族レベルでのワーク・ライフ・バランスであり、ワーク・ライフ・バランスという考えは個人レベルでのそれだからである。ワーク・ライフ・バランスを達成するためには、個人レベル、つまり、男性・女性が仕事と家事・育児を組み合わせ、両立できる市場参加型社会への移行が必要であった。オランダでは、パートタイム労働の普及とそれに関する法整備により市場参加型社会への移行を成し遂げた。一般的なパートタイムとは異なり、オランダのパートタイム労働はフルタイムとの処遇格差はなく、労働時間において柔軟性があった。 オランダ社会の変容の過程、またワーク・ライフ・バランス達成に向けた取り組みを記述している。
講評 日本ではワーク・ライフ・バランスという標語が普及して一定の年数が経過している。しかし、主として男性の長時間労働や女性の非正規雇用の傾向が保持されている。そこで、本論文は、かつてはこの日本の状況と類似していたオランダに焦点を当て、ワーク・ライフ・バランスの実情を探った。オランダでは、分業型社会から市場参加型社会へと変貌を遂げ、人々のワーク・ライフ・バランスが改善に向かったとされる。オランダ社会の大きな変化が捉えられているので、その変化の動力やその過程の細部を探ることが今後の課題だろう。
キーワード1 オランダ
キーワード2 ワーク・ライフ・バランス
キーワード3 分業型社会
キーワード4 市場参加型社会
キーワード5  
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