詳細
学科 産業関係学科
年度 2019
ゼミ名 寺井 基博
タイトル 産業関係学とは
内容 「産業関系学とは何か」という質問を即座に答えられる人は何人いるのか。私はこの質問に答えられず、「産業関係学とは何か」という答えを探した。そして、答えの手掛かりとしてたどり着いたのが『仕事の社会科学』をよく「わかる」ことであった。本論文のテーマは『仕事の社会科学』を自分が考えうる限りよく「わかりたい」である。したがって、本論の内容は自分がよく「わかった」箇所を述べていく。まず、ダンロップの労使関係論の中でも「規則=ルール」を中心に詳しく内容を挙げ、それを踏まえて仕事論や日本の労使関係について述べていく。そして『仕事の社会科学』を読んで「わからなかった」箇所や「気づいた」ことを述べ、最後に「産業関係学とは何か」の質問の答えを自分の意見として述べている。今回、完全にこの本をよく「わかる」ことはできなかった為、新たに出たわからない点や理解仕切れなかった点は次回への課題に持ち越しとし完全に「わかる」まで読み続けようと思う。
講評 卒業論文の作成は、先行文献を読み込み、時にはインタビュー等の調査を行い、それらの知見をもとに自らの考えを文章にまとめるという地味で忍耐を要する作業なので、まずは各人が関心をもって取り組むことができるようにするため、テーマは自由とした。
提出された卒業論文のテーマは、長時間労働、非正規雇用、女性労働、高齢者雇用など働き方改革に関するもの、リーダーシップやマネジメントなど組織運営に関するもの、採用や転職などキャリアに関するもの、貧困などの社会問題に関するものに分かれている。いずれも、自身の経験あるいは家族・友人の経験に根差した具体的な事柄に関心が寄せられていたので、明確にテーマ設定されたものが多かった。
テーマが明確で論点が絞られている論文ほど、論旨も明瞭であった。例えば、長時間労働を扱った論文では、長時間労働の原因を法制度から読み解き、ホワイトカラー・エグゼンプションという解決策を提示する見解について、産業関係学の観点からの再検証が試みられた。法律が守られるためには、法律によって設定された基準を遵守するための職場ルールの形成が不可欠であることが指摘される。また、スポーツにおけるリーダーシップ論に関する論文では、個人競技でのリーダーシップ発揮の難しさが論じられている。
また、論文作成に費やした時間に比例して、論点把握や考察が深まる傾向にある。文献レビューやインタビュー内容の考察などの地味な作業が、論文の出来栄えに大きく影響しているものと考えられる。
先行文献のレビュー、問題把握、文章構成などに精粗はあるものの、ゼミ生全員が卒業論文執筆に真面目に取り組んできたことは大いに評価に値する。この卒業論文は紛れもなく「大学生活の到達点」であり、各人はここから社会人としての一歩を踏み出しさらに研鑽を積んでもらいたい。
キーワード1 石田光男
キーワード2 仕事論
キーワード3 賃金論
キーワード4 平凡と非凡
キーワード5  
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