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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2019 |
ゼミ名 | 浦坂 純子 |
タイトル | 大学生のサークル集団における運営に関する考察-混声合唱サークルをモデルに- |
内容 | 本論文は、松原(2018)との比較により、「小集団」組織の崩壊要因を検討することを目的としている。何らかの役職に1人だけで就いている者を対象とした聞き取り調査を実施した結果、「小集団」組織の主な崩壊要因が、①メンバーとの不和、②役職への嫌悪、の二つに集約されていることが明らかとなった。 また、何らかの役職に1人だけで就いている者を調査対象としたことにより、自分がなぜこのような面倒なことをしなければならないのかと疑問に思いながらも、働くことを余儀なくされてしまった大学生の「小集団」によるサークル運営の葛藤が明らかとなった。このことは、役職の「労働」の外発的要因が金銭等の報酬によって賄われておらず、「労働」のモチベーションを維持することの難しさに起因している。 そして、調査対象の全員が、一度は辞めたいと思いながらも実際には辞めずにサークル活動を続けられている実態が判明した。それは、①責任感、②コミュニティの欠如、③所属組織及び活動内容への興味、といった三つの残留要因によるものであった。 |
講評 | 自身のサークル活動の経験に深く根差した問題設定であり、先行研究をうまく活かしつつ、丁寧な聞きとり調査で差別化を図った労作である。あくまでもサークル活動の中の「労働」を論じているのだが、金銭的報酬が十分でない「小集団」である中小零細企業のリテンションマネジメント等にも援用できそうな議論が展開されており、非常に興味深い。 |
キーワード1 | 集団組織 |
キーワード2 | 組織崩壊 |
キーワード3 | ダンバー数 |
キーワード4 | 残留要因 |
キーワード5 | |
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