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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2019 |
ゼミ名 | 越水 雄二 |
タイトル | 「幸福度世界一の北欧教育」 |
内容 | 「世界幸福度ランキング」とは、国際連合が国際幸福デーに毎年発表する幸福度のランキングである。毎年上位を占める北欧諸国は、豊かな自然や手厚い社会保障、質の高い自由な教育の実践で知られる。北欧諸国が幸福度の高さを実現した理由は何か。前述したいくつかの特徴が考えられるが、本稿では北欧が実践する質の高い自由な教育制度について考察する。特に、北欧では人生のターニングポイントに学校を活用している点に着目する。例えば北欧の成人教育機関では、専門分野の切り替えやキャリアアップに向けての専門技能の習得も可能である。また、その学費も手厚く保障されており、学び直したい時も経済的なハードルは低いことで知られる。つまり、学校が「自分の今の人生を変えてみる」という転換場所になるのである。人生転換のため、もう一度学校に戻ろうという選択肢が北欧諸国には存在するのである。特に北欧の「人生選択の自由度」に影響を及ぼす「成人教育制度」と「職業選択の柔軟さ」に着目し、幸福度世界一を実現した北欧教育の秘密を探る。 |
講評 | 「西洋教育文化ゼミ」では2019年度に14名が卒業論文を提出しました。テーマの設定は全く自由ですが、次に列挙する六つの傾向が認められる結果になりました。 第一に、イギリスの紅茶文化やコーヒーハウス、フランスのカフェといった、飲物を介した人びとのつながりの在り方から現代人の生活に必要なものを考えるテーマ。第二に、グリークラブと音楽史、柔道部と武道教育のように、大学で熱心に取り組んだ芸術やスポーツに関するテーマ。第三に、個人の教育思想と実践としてルドルフ・シュタイナーを2名がテーマにし、第四に、地域の教育文化として北欧の神話や学校教育制度と、北欧諸国と並んで子どもの幸福度が高いと言われるオランダが取り上げられました。第五に、フランスの映画や文学に関するテーマは、映画や舞台芸術への関心から選ばれたものです。そして、中世の女性観と女子教育や現代女性の生き方がテーマにされた背景には、ジェンダーをめぐる問題への関心があります。 以上の六つの柱からなる14の卒業論文には、調査と考察の視野の広さと深まりの点で差が見られるのは残念ですが、ゼミ生が自分の興味関心から執筆を進め、それぞれに可能な範囲で色々な工夫や努力をした跡が認められる点は良かったと私は思います。研究テーマについて各自が調べて考えた内容と、ゼミで中間報告と検討の議論を重ね、提出前には原稿を読み合い確認した経験などが、皆さんの財産になることを祈ります。 |
キーワード1 | 北欧教育 |
キーワード2 | 成人教育 |
キーワード3 | 職業選択 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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