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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2019 |
ゼミ名 | 越水 雄二 |
タイトル | 近現代の学校音楽教育の過程と必要性について |
内容 | 本論文は、現代で学生にとって希薄化している学校における音楽教育について、明治初期の学制からどのように起り、その後数十年の過程を経て、人々からどういった点から必要とされてきたのか見ている。 音楽が制度として「唱歌」と名を乗せたのは1872年の学制においてであった。そして、音楽教育が日本に適用される裏には伊沢修二と目賀田種太郎といった人物が大きくかかわった。そこで教育制度の改正に合わせた音楽教育の移行を見るとともに、特に日本の教育界に影響を与えた伊沢修二の音楽教育導入の意図を知らねばならない。 また、明治期は現代と比べて男女の教育差も明確であり、現在の男子校・女子校が生まれたのもその頃である。勿論、両者には違う教育目的が込められていたようであることから、音楽教育のみに焦点を照らし、男女間でどのような違いがあったのか比較することで音楽教育の意義をさらに細かく読み解くことができるのではないかと考えた。 |
講評 | 「西洋教育文化ゼミ」では2019年度に14名が卒業論文を提出しました。テーマの設定は全く自由ですが、次に列挙する六つの傾向が認められる結果になりました。 第一に、イギリスの紅茶文化やコーヒーハウス、フランスのカフェといった、飲物を介した人びとのつながりの在り方から現代人の生活に必要なものを考えるテーマ。第二に、グリークラブと音楽史、柔道部と武道教育のように、大学で熱心に取り組んだ芸術やスポーツに関するテーマ。第三に、個人の教育思想と実践としてルドルフ・シュタイナーを2名がテーマにし、第四に、地域の教育文化として北欧の神話や学校教育制度と、北欧諸国と並んで子どもの幸福度が高いと言われるオランダが取り上げられました。第五に、フランスの映画や文学に関するテーマは、映画や舞台芸術への関心から選ばれたものです。そして、中世の女性観と女子教育や現代女性の生き方がテーマにされた背景には、ジェンダーをめぐる問題への関心があります。 以上の六つの柱からなる14の卒業論文には、調査と考察の視野の広さと深まりの点で差が見られるのは残念ですが、ゼミ生が自分の興味関心から執筆を進め、それぞれに可能な範囲で色々な工夫や努力をした跡が認められる点は良かったと私は思います。研究テーマについて各自が調べて考えた内容と、ゼミで中間報告と検討の議論を重ね、提出前には原稿を読み合い確認した経験などが、皆さんの財産になることを祈ります。 |
キーワード1 | 音楽教育 |
キーワード2 | 唱歌 |
キーワード3 | 伊沢修二 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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