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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2019 |
ゼミ名 | 中川 吉晴 |
タイトル | これからの日本の音楽科教育はどうあるべきか ―ブルデュー理論から考える― |
内容 | 本論文では、日本の音楽科教育がどのような取り組みを行うべきかについて、フランスの社会学者ピエール・ブルデューの理論を用いて考察する。まず、現在の日本の音楽科教育における問題点を取り出し、それを、ハビトゥス、文化資本という概念に基づくブルデューの教育論から再考する。音楽科教育の真の問題は、生徒への文化資本の不平等配分と、学校の文化的再生産の維持への寄与であると考えられる。そして、この問題の改善のために日本が今後行うべき取り組みについて提案した。つまり、ロック音楽の導入こそが、問題の改善につながり、かつ実現可能性が高い取り組みであると考えられる。また、イギリス、アメリカなどの他国の音楽科教育での取り組みの中から、問題改善につながりうるものを取り出した。将来、こうした取り組みが実現すれば、日本の音楽科教育は問題を乗り越え、誰もが音楽を愛することができるようなものになると考えられる。 |
講評 | 本論文は、日本の音楽科教育の問題点を示したうえで、そうした問題が生じる根底に、ブルデューのいう文化的再生産が存在しており、そのため音楽科教育は 文化的格差の再生産に寄与していることを明らかにしている。そのうえで、格差を生み出さない音楽科教育の改革案を、ロック音楽の導入という形で具体的に示している。独自性の豊かな論文であり、議論の展開も説得力にみちたものになっている。 |
キーワード1 | 音楽科教育 |
キーワード2 | ブルデュー |
キーワード3 | ハビトゥス |
キーワード4 | 文化資本 |
キーワード5 | ロック |
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