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学科 教育文化学科
年度 2019
ゼミ名 中川 吉晴
タイトル 幸福にいたる生き方 ―ショーペンハウアーの思想から問い直す―
内容 人生をより良くに生きるには、幸福をどう捉え直せば良いのか。この問いを解くべく、本論文の第1章では、先行研究として、幸福に関する多元的な見解を考察する。日本古来のしあわせ観やポジティブ心理学をもとに、自己評価における日本社会と海外の文化差を例に挙げ、自尊感情の有無を比較する。第2章では、ショーペンハウアーの幸福論を取り上げ、自己の内面性に焦点を当てる。人にそなわるもの、人が所有するもの、他人がいかに思うかという3項目の是非を論じる。第3章では、「自己肯定感」や「自己評価」がいかに幸福に寄与するかを明らかにし、自己を肯定する手段として芸術の有用性を論証する。加速度的に変化する現代をいかに生きれば、より幸福度の高い人生を獲得することができるのか。幸福な人生を持続することは可能であるのか。厭世観的立場から幸福を考察した哲学者ショーペンハウアーの思想を軸に、次世代へのより良い生き方を提示する。
講評 本論文は、幸福についてショーペンハウアーの思想を中心に議論しているが、それ以外にも幸福に関する各種の議論をふまえている。ショーペンハウアーに関しても十分に読み込み、詳しい議論をしている。さらに全体をとおして独自の論を展開し、そのなかで芸術の意義を明らかにしている。文献研究、考察、表現のいずれにおいても高く評価できる論文である。
キーワード1 自己肯定感
キーワード2 自己評価
キーワード3 本質的価値
キーワード4 意思決定
キーワード5 美の内面性
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