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学科 | 社会学科 |
年度 | 2009 |
ゼミ名 | 小林 久高 |
タイトル | 日本における社会的企業発展のために――日本と欧米の社会的企業比較―― |
内容 | 社会的企業とは、ビジネスを通じて社会問題を解決する事業体のことである。まず、社会的企業というほかに比べて少ない分野で先行研究をまとめ、社会的企業の概要を説明した。また社会的企業が最近注目されている社会的背景についても言及した。次に社会的企業先進国であるイギリスとアメリカの社会的企業について調べた。公共サービス補完型のイギリスからは社会的企業支援を政策として取り組むこと、利益重視型のアメリカからはキャッシュフロー基盤の強化に重点を置くことなどの長所を学んだ。また「日本が社会的企業について欧米より遅れをとっているから駄目なのではなくて、日本独自の社会的企業の発展の仕方があるのではないか」との考え方ができるようになった。さらに日本で社会的企業の発展が遅れている原因について日本人の価値観と欧米の価値観の違いから考察し、一般的に主張される「資金調達の円滑化」や「社会での認知度の向上」などの社会的企業支援の他に若い世代に対する教育が必要であるとの結論に辿り着いた。 |
講評 | 本年度の卒業論文も、ゼミ生の関心を反映して多様なものとなった。それらの論文は、「食意識」「笑い」「日系二世と三世の意識」「美意識」「幸福」など、さまざまな社会意識を対照としており、方法についても、調査データの分析、ドキュメント分析、文献研究、概念的研究と多様である。 すべての論文からは学生の真摯な努力の後が見られ、結果はほぼ満足のいくものである。ただ、もう少し時間をかければすばらしい論文になると思われるものもあり、この点は少し残念に感じている。 データ収集の難しさ、分析の難しさ、論文構成の決定の難しさ、締め切りに間に合わせて執筆する難しさを学生たちは深く感じただろう。悩んで一時何も書けなくなった学生もいたようだ。それでもなんとか書き上げた学生たちの底力はたいしたものである。ゼミ生全員、今回の執筆の経験を卒業後にも生かして欲しいと思う。 |
キーワード1 | 社会的企業 |
キーワード2 | 海外比較研究 |
キーワード3 | 社会起業家 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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