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学科 | メディア学科 |
年度 | 2019 |
ゼミ名 | 勝野 宏史 |
タイトル | タバコ喫煙の逸脱とラベリング |
内容 | 本論文では、近年の喫煙者や喫煙スペースの激減が、「タバコによる健康被害の公衆への浸透」や「政府の禁煙政策」などの目に見えるものだけでなく、「タバコや喫煙者のレッテル張り」が大きく関係しているという視点から、タバコの喫煙を逸脱行為に当てはめ、ラベリング理論を応用しどのようにタバコがスティグマ化されているのかを明らかにした。第2章では、これまでのタバコ論争を振り返り、第3章ではメディア分析によってタバコのレッテル張りの分析を行った。第4章と5章では、それぞれアンケートとインタビューを実施し、実際に人々の抱くタバコのイメージ、また、どういった瞬間においてタバコの喫煙が逸脱行為と認識されるのか、喫煙者と非喫煙者の立場から細かく分析を行った。これらの研究結果から、タバコの喫煙を逸脱行為と知覚する状況が喫煙者と非喫煙者の間で大きな違いがあること、また、タバコおよび喫煙者には「清潔感の欠如」や「ブルーカラー」のイメージが強く、また非喫煙者だけでなく、喫煙者自身もタバコや喫煙者に対してそのようなネガティブな印象を持っているということが分かった。 |
講評 | 今年度は多様なテーマからなる22の卒業論文が提出され、大きくは以下のカテゴリーに分けることが出来た。1.社会・文化的価値観・アイデンティティ 2.メディア環境・リアリティ 3.表象(ジェンダー・他者・地域) 4.消費社会・資本主義・デザイン。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその解釈の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。個々それぞれが別々のテーマに着目しながらも、最終の口頭試問において明らかとなったのは、すべての論文が何らかの形で「変容」「流動化」もしくは「存在の不安」という問題意識を有しているということであった。最後にゼミ全体としてその様な大きな問いを共有することができたのはゼミ参加メンバーが主体的な議論を重ねてきた結果であろう。 |
キーワード1 | タバコ |
キーワード2 | 喫煙者 |
キーワード3 | 逸脱 |
キーワード4 | ラベリング |
キーワード5 | スティグマ |
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