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学科 | メディア学科 |
年度 | 2019 |
ゼミ名 | 勝野 宏史 |
タイトル | 、宗教行動のレジャー化?御朱印巡りブーム分析対象に? |
内容 | 本論文では、現代の御朱印巡りブームにより、参拝の証である御朱印が収集の対象となっていることや、その意義が曖昧になっている状況に注目した。自身の経験から、現代の御朱印巡りブームの実態及び、宗教行動のレジャー化について明らかにすることを目的とした。第2章では現代の宗教観や過去の御朱印巡りに注目し、現代の御朱印巡りの特徴は、宗教的感情や信仰の喪失、神仏と参拝者との関係性の変化にあることがわかった。第3、4章ではガイドブック・SNS・社寺の動きを分析し、その結果社寺が主体的にレジャー化を作り出している事がわかった。その一方で、社寺は本来の御朱印の意義の喪失に思い悩み、そのジレンマに苛まれている状況にあることが読み取れた。また現代の御朱印巡りは伝統宗教とは異なり、神仏との精神的なつながりを始めとする「宗教的なもの」が動機付けとして行われていることが明らかとなった。人々は御朱印の外形に魅了されながらも、神仏とのご縁を結ぶために御朱印巡りを行っていると結論づけた。 |
講評 | 今年度は多様なテーマからなる22の卒業論文が提出され、大きくは以下のカテゴリーに分けることが出来た。1.社会・文化的価値観・アイデンティティ 2.メディア環境・リアリティ 3.表象(ジェンダー・他者・地域) 4.消費社会・資本主義・デザイン。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその解釈の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。個々それぞれが別々のテーマに着目しながらも、最終の口頭試問において明らかとなったのは、すべての論文が何らかの形で「変容」「流動化」もしくは「存在の不安」という問題意識を有しているということであった。最後にゼミ全体としてその様な大きな問いを共有することができたのはゼミ参加メンバーが主体的な議論を重ねてきた結果であろう。 |
キーワード1 | 宗教行動 |
キーワード2 | 収集 |
キーワード3 | 朱印状巡り |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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