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学科 | メディア学科 |
年度 | 2019 |
ゼミ名 | 勝野 宏史 |
タイトル | ミニマルデザイン?歴史と社会から見るミニマルデザイン? |
内容 | 本稿では、近年注目されるデザインである「ミニマルデザイン」という概念を歴史と社会の二つの側面から山岡俊樹の述べるデザインフェーズに倣って分析した。本稿の前半では「デザイン」の概念が誕生したとされるモダン期から現代までのミニマルデザインの系譜を歴史的な側面から考察した。また後半では大量消費社会による強迫的な消費とそれによる自己の確率、そしてデジタルメディアの普及とその強い影響力が与える「ミニマルデザイン」の概念の変質について社会的な側面から考察した。その結果、ミニマルデザインは今や本来の意味から大きく変容し、目まぐるしい情報とモノが溢れる社会において、メディアによって再解釈され、漠然とした大きなイメージとなっている。また本稿では「デザイン4.0」という新たな局面を提示する。現在、デザインは大きく変化している。今までの枠組みが曖昧になり、消費者主体の色が濃くなっており、再解釈されたミニマルデザインはそこに存在していると示した。 |
講評 | 今年度は多様なテーマからなる22の卒業論文が提出され、大きくは以下のカテゴリーに分けることが出来た。1.社会・文化的価値観・アイデンティティ 2.メディア環境・リアリティ 3.表象(ジェンダー・他者・地域) 4.消費社会・資本主義・デザイン。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその解釈の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。個々それぞれが別々のテーマに着目しながらも、最終の口頭試問において明らかとなったのは、すべての論文が何らかの形で「変容」「流動化」もしくは「存在の不安」という問題意識を有しているということであった。最後にゼミ全体としてその様な大きな問いを共有することができたのはゼミ参加メンバーが主体的な議論を重ねてきた結果であろう。 |
キーワード1 | ミニマルデザイン |
キーワード2 | デザイン4.0 |
キーワード3 | 消費社会 |
キーワード4 | デジタルメディア |
キーワード5 | アイデンティティ |
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