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学科 | メディア学科 |
年度 | 2019 |
ゼミ名 | 勝野 宏史 |
タイトル | 国内外のSF作品におけるロボット描写の比較 |
内容 | ブラッドベリの『電子仕掛けのおばあさん』の、ロボットには人間の理想や欲望が宿されているという主張と、西田豊明の非専門家のイメージ形成にはメディアが影響しているという主張を軸に、実際のメディア作品や流通しているロボットを分析し、これらの主張の裏付けを行う。また日本と海外ではロボットに対する認識が異なることを知り、両者を比較する事も研究に加えた。結果、両国共通してロボットには理想や欲望が宿されており、日本は繋がり、海外は自由がその対象となっていた。そして各国のロボットのコンセプトもこれらの概念がリンクしていることから、現代社会においてもロボットは人間の理想や欲望を投影される対象として存在し、作中の人間とロボットの関係性が、人々のイメージ形成に影響を与えていると分析した。ロボットは人間のコピーとして身近に置かれ、人間の理想や不安を人間に認識させ役割を果たしているのではないだろうか。 |
講評 | 今年度は多様なテーマからなる22の卒業論文が提出され、大きくは以下のカテゴリーに分けることが出来た。1.社会・文化的価値観・アイデンティティ 2.メディア環境・リアリティ 3.表象(ジェンダー・他者・地域) 4.消費社会・資本主義・デザイン。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその解釈の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。個々それぞれが別々のテーマに着目しながらも、最終の口頭試問において明らかとなったのは、すべての論文が何らかの形で「変容」「流動化」もしくは「存在の不安」という問題意識を有しているということであった。最後にゼミ全体としてその様な大きな問いを共有することができたのはゼミ参加メンバーが主体的な議論を重ねてきた結果であろう。 |
キーワード1 | シュミラークル |
キーワード2 | アウラ |
キーワード3 | 人工知能 |
キーワード4 | 繋がり |
キーワード5 | 自由 |
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