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学科 | メディア学科 |
年度 | 2019 |
ゼミ名 | 勝野 宏史 |
タイトル | ジェンダー炎上が広告に与える影響 |
内容 | 広告やCMの中には、その表現が差別的だと受け取られ、社会問題化する事例が見受けられる。さらに、近年では特に性差別的な広告表現に対して、ネット上で炎上するケースが多発しており、これらは「ジェンダー炎上」と呼ばれている。本稿では、ジェンダー炎上が広告表現に与える影響に注目し、過去に炎上を引き起こした広告の表象分析と問題化した広告に対するネットユーザーの意見を軸とした言説分析を基にしている。また、炎上に対しての企業の対応や炎上が発生した社会的背景を合わせて分析していくことで、ジェンダー炎上が社会に対して持つ意味を明らかにすることを目的にしている。 広告表現が社会に対して発するメッセージとして機能するときに、人々の健全なジェンダー観を構築するのに、ジェンダー炎上による表現の適切化としての役割を持っている。その表現に対しての批判のみではなく、その表現の深層的な部分に触れられることで、根本的な問題が浮き彫りとなり、健全化につながることもある、との結論に達した。 |
講評 | 今年度は多様なテーマからなる22の卒業論文が提出され、大きくは以下のカテゴリーに分けることが出来た。1.社会・文化的価値観・アイデンティティ 2.メディア環境・リアリティ 3.表象(ジェンダー・他者・地域) 4.消費社会・資本主義・デザイン。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその解釈の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。個々それぞれが別々のテーマに着目しながらも、最終の口頭試問において明らかとなったのは、すべての論文が何らかの形で「変容」「流動化」もしくは「存在の不安」という問題意識を有しているということであった。最後にゼミ全体としてその様な大きな問いを共有することができたのはゼミ参加メンバーが主体的な議論を重ねてきた結果であろう。 |
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