詳細 | |
---|---|
学科 | 社会学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 森 千香子 |
タイトル | ヴィ―ガンから見るペット愛と動物愛 |
内容 | 動物には家庭動物、産業動物、野生動物の3種類が存在する。動物と人間の関係は古来変化を遂げて人間に愛玩用に飼われる動物はペット(家庭動物)と呼ばれるようになった。さらに近年では家族として受け入れられるペットが増えている。その要因は人間が「かけがえのなさ」と「自分らしさ」を家族に見出すことができなくなったことである。家族の代替物として愛されるペットであるが、一方で日本での食肉の消費量は1960年から2013年で10倍に増加し、薬品や化粧品の実験で殺される動物も増えている。近年、一部の動物だけを偏重するペット愛を動物愛護の立場から批判する動きも出てきた。先の3種類すべての動物を平等に尊重するというアニマルライツの考え方を実践するのがヴィーガンである。本稿は8名のペット飼育者に彼らとペットの関係、ヴィーガンに対する考えをインタビューで聞き取り、ペットを愛することと動物を愛することは別物であり、並存するものではないという結果を得た。あくまでも彼らは自分のペットを愛しているのであって真の動物愛護者ではないのである。 |
講評 | ペットを愛することは動物を愛することとイコールなのか。そもそもペット愛とは何か。このような問題意識から、著者はペット飼育者8名へのインタビューを通して、自分のペットを大切にすることと、他の動物の肉を食することが矛盾しないものとして成立させる論理を明らかにし、ペット愛とアニマルライツの尊重が全く別のベクトルをもっていることを示した。調査対象者と信頼関係を構築し、ペット愛だけでなく、ヴィーガンに対する違和感まで、丁寧に語りを引き出し、「ペット研究」に新たな視点を示すことに成功した。 |
キーワード1 | ペット |
キーワード2 | 動物愛護 |
キーワード3 | ヴィ―ガン |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
戻 る |