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学科 | 社会学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 森 千香子 |
タイトル | 祭りと祭儀―世俗の時代の宗教と祭儀についての一考察- |
内容 | お正月、お盆、七五三、クリスマスなど誰もが祝った事があるはずだ。日本人は多種多様な宗教行事を祝う。宗教行事に参加するのに日本人は無宗教である、このような語りをしばしば耳にすることがある。また、様々な統計調査において日本の約7割が無宗教だとアンケートに答えている。それほどまでに人口に膾炙した日本人=無宗教という定説はどこから来ているのか。 筆者は多数の日本人が「個人的には無宗教だが、宗教心は大切だと思う」と考え、信仰心を持っていないといいながら宗教イベントには積極的に参加する。これは一見すると矛盾した言動のようにみえる。だが、本当に矛盾していると言えるのだろうか。それとも現代日本特有の宗教観、人々と宗教との関わりあいを反映しているものなのだろうか。 以上の問いを考えるため、本論文は日本の宗教施設のひとつである神社に注目し、そこで行われる「祭」の意味と変化について考察する。なぜなら、多くの人が体験したことがある祭りという宗教行事をどのようにみているのか、関係者である神職側からの意見を参考に日本人の信仰心について調査した。 |
講評 | 幼少期を米国で過ごした著者は、米国とは異なる日本の独特の宗教観、すなわち、自分は無宗教だと考える人が多い一方で、寺社に参拝したりクリスマスを祝ったりするという一見矛盾した態度に関心を寄せ、多くの文献を読んできた。しかし宗教観という捉えがたい対象を、リサーチクエスチョンのかたちに落とし込むのに試行錯誤を重ねてきた。最終的に「祭り」と信仰心の関係に焦点を定め、かぎられた時間のなかで二件のインタビュー調査をとりつけ、一つのかたちにまとめあげた。インタビューの分析や論証の仕方には課題を残したが、最初に提起した問いを手放さず、最後まで努力した点を評価したい。 |
キーワード1 | 信仰心 |
キーワード2 | 石清水祭 |
キーワード3 | 祇園祭 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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