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学科 | 社会学科 |
年度 | 2009 |
ゼミ名 | 立木 茂雄 |
タイトル | アトピー性皮膚炎の語り |
内容 | 「病気になれば病院へ行く」という考えは世間に浸透しているが、これは、人が患者として、医師の指示に従うことを受け入れているということである。治療の行為者である医師に英雄性があり、病む人の耐えることには英雄性は見出されない。しかし、人々の病いの経験を「医師によって症状としてカルテに記載されるもの」とするのではなく、ひとつの経験として語っていくことで、力をふるう英雄から苦しみを耐え抜いていく英雄への移行が要求されるようになる。病いを探求する英雄は、その病いの証人となるのである。この論文は、病いの証人となるために、どのように自らの経験を語っていくかについていくつかの語りの類型を示す。「病む」という経験を「語り」という視点でとらえ直し、身体と自己、さらには他者との関係がどのようなものであるか分析していき、病いの真実を語っていくのである。著者のアトピー性皮膚炎の経験を通して語られ、著者が体験したアトピー性皮膚炎の真実を語っていこうとするものである。 |
講評 | 2009年度立木ゼミの卒業論文では、キリスト教青年活動の国内比較、同志社4高校卒業生の比較研究、障害をもつ学生の大学における学習保障、酒場での一人飲み、フリー・ハッグ現象の盛衰、家族内での相互の呼称、アトピー性皮膚炎に関する医療社会学など、非常に多様なテーマが取り扱われました。それぞれ3回生後半から文献展望を始め、実証研究を志向しました。例年になく就職活動が厳しいなかで各ゼミ生諸君は最後まであきらめず熱心に社会学的研究に取り組んだと思います。 |
キーワード1 | アトピー性皮膚炎 |
キーワード2 | 脱近代の病い |
キーワード3 | 語り |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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