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学科 社会学科
年度 2020
ゼミ名 尾嶋 史章
タイトル ヤンキーの変遷
内容  近年、ヤンキーという言葉を聞くことは減り、またヤンキー自体を見かけることも少なくなった。2014年には「マイルドヤンキー」という言葉が新語・流行語大賞にノミネートされるなど度々話題になるヤンキーであるが、時代と共に「ヤンキー文化」に変化が起きている様子が窺える。一昔前は、不良と言えば男性はリーゼントに学ランを羽織り、女性は髪の毛にパーマを当て、ロングスカートを身にまとうスケバンのイメージが強く、コンビニの前で煙草をふかしながらたむろする姿や夜中には爆音を立てながら集団でオートバイを走らせる暴走族が珍しくなかった。しかし今は暴走族の影はほとんど消え、またヤンキーの存在も以前より減るとともにファッションや行動も大きく変わった。本論文ではこのようなヤンキー像の変遷をいくつかのエスノグラフィーや統計を用いてどのような背景があり、どのように変化していったのかを検証した。
 このような過程を経て、ヤンキーらの目立ちたい精神は昔から受け継がれているもののファッションや行動の変化から自分の自信が弱まり、強さからより自由さを求めるようになったことを明らかにした。
講評  ヤンキーの特徴に関して、1980年代以降「ヤンキー」と銘打たれた題名を持つ3冊のフィールドワークと公的統計などをもとに、その普遍性と変容とを探った論文である。表面的には、1980年代の暴走族を中心としたヤンキーから、地元に根付いた「おとなしい」ヤンキーへの変化はみられるものの「めだつ」という行為に関しては、その表現形態が異なるだけで基本的な方向性は同じことを明らかにした。なぜヤンキーには性別によって大きな違いがあるかなど、検討すべき課題は残っているが、限られた素材の中で一定の結論を得たことは評価できる。
キーワード1 ヤンキー
キーワード2 少年非行
キーワード3 逸脱行為
キーワード4  
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