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学科 社会学科
年度 2020
ゼミ名 小林 久高
タイトル 失敗から見る自己卑下呈示 -ズレに注目して-
内容  筆者自身の失敗談から、私たちが普段何気なく口にする自己卑下的な発言に注目した。この論文では、自分の否定的な側面を意図的に呈示する自己卑下呈示に焦点を当て、それがどのような場合に失敗するのかについて検討した。本論では、自己卑下呈示に関連する概念の整理や自己卑下呈示に関する社会心理学、言語学の先行研究とゴフマンのフェイス理論を参考にすることで、自己卑下呈示を再検討するための表を示した。具体的な作例をその表を用いて分析することで、自己卑下呈示を行ったときに呈示者と受け手の間で評価のズレが生じるとき、またはそれが他者からの好意的な反応によって修復されないときに自己卑下呈示が失敗することを明らかにした。様々な機能を持ち、日本人には謙遜という形で根付いてい
る自己卑下呈示は、常にコミュニケーションの失敗の危険性と隣り合わせである諸刃の剣であり、他者起点で行わなければ上手く使いこなすことはできないのではないかと考えられる。
講評 自己呈示行動の中の「自己卑下提示」に注目して、その帰結がどうなるかを明らかにしたもの。先行研究の渉猟と独自の分析図式を生み出そうとする姿勢は高く評価できる。事例についての記述を整理しより明確にするとさらにいい論文になる。アメリカ留学時代に経験した「なぞ」はこれである程度解けたのではないだろうか。
キーワード1 自己卑下
キーワード2 自己卑下呈示
キーワード3 コミュニケーション
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