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学科 | 社会学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 轡田 竜蔵 |
タイトル | 女川駅前の商店街と移住者―復興まちづくりと移住者のインタビュー調査からの考察― |
内容 | 東日本大震災から9年、宮城県は震災以前の活気を取り戻している。女川町は、県内でも津波の被害を受け、町の8割が被災するも、いち早く「復興」に向けて歩みを続けてきた。そして、官民連携で行われてきた「復興まちづくり」は、「復興のトップランナー」として注目されてきた。「復興まちづくり」において、町の活動人口を増加させるために、NPO法人と女川町役場が連携を取り、県内外から移住者を取り込んできた。 本稿は、女川町の20代から40代の移住者たちに焦点を当て、インタビュー調査を行い、女川のより良い移住環境についての考察をするというものであったが、女川町の20代から40代の移住者たちが女川に関わるきっかけとして、震災直後のボランティアのつながりから入ったパターンと、仕事の創業志向で入ったパターンの2つに分かれること、また、女川町は新たな仕事の「創業」のきっかけを与える地としての役割を持っていることが新たに分かった。 |
講評 | 筆者は、宮城県多賀城市の出身であり、2011年の東日本大震災で被災した当事者として、一貫して東北の「復興」をテーマとして追究してきた。筆者が調査した女川町は、津波で更地となった駅前に新たに商店街を作り、そこを核とした「復興まちづくり」が展開されている。筆者は、この女川駅前商店街の復興の取り組みについてフィールドワークをして、その復興の主力が20-40代の移住者であることに注目し、その7名の方にインタビュー調査を行った。そして、震災直後のボランティア経験から女川町に移住したという経緯と、創業や雇用創出のための環境や人的なつながりが背景にあって女川町への移住に踏み切ったケースとに分かれることを発見している。インタビュー記録からは、後者のタイプの移住者が女川町を創業やキャリアのハブとみなし、定住意識が乏しいことがうかがえる。短期間しか取材できない制約条件のなかで、社会調査実習で学んだインタビュー分析の方法を応用して成果を出したものとして評価できる。 |
キーワード1 | 女川町 |
キーワード2 | 復興まちづくり |
キーワード3 | 移住 |
キーワード4 | |
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