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学科 | 社会学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 轡田 竜蔵 |
タイトル | アフターコロナのIT企業の働き方について―神山町をモデルとして― |
内容 | 本論文では、新型コロナウイルスと田舎地域に存在するIT企業の働き方の影響について論じている。 2020年に新型コロナウイルスという今までにない感染症が流行し、日本だけではなく世界中の人々の生活様式が変わっていった。特に顕著なのは、働き方である。今までは対面での商談や打ち合わせが当たり前だったものが、オンラインでのやり取りに変わってきている。このような状況下で、もともとテレワークを活用し田舎地域で仕事をしていたIT企業にはどのような影響が出ているのかを調査している。 調査は、「神山モデル」として日本だけではなく世界でも注目を集めている徳島県神山町にて行なった。結果として、もともとテレワークをしていたという背景もあり、IT企業には大きな変化はなかったが、神山町全体としてはコロナ禍においても柔軟に収入源を変えていたという事実が得られた。 |
講評 | 本論文では、新型コロナウイルス流行後、IT企業が田舎へと拠点を移す現象が起こっていることに注目し、徳島県の中山間地にある神山町へのフィールドワークと神山町で働く人たち6名に対するインタビュー調査を行っている。限られた期間のなかで、「神山モデル」をしかけたNPO法人の事務局への取材など、精力的な聞き取りをまとめた点は評価できる。コロナ禍後、IT業界を支える飲食店・宿泊業に影響が出ているが、その一方で、休業した場合にも生活コストが低く、柔軟に対応できる田舎のメリットが描かれる。その一方、在宅ワークが進む過程で、サテライトオフィスが有効に活用されていない課題について指摘している点も興味深い。ただ、テレワークと新しい働き方に関する研究蓄積が踏まえられておらず、筆者自身、IT企業に内定している当事者性ももっと生かすことができたのではないかと思う。神山モデルの全国的展開の可能性を考えるために、他地域での調査も計画されていたが、それができなかったのは惜しい。 |
キーワード1 | 田舎 |
キーワード2 | テレワーク |
キーワード3 | 神山モデル |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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