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学科 社会学科
年度 2020
ゼミ名 板垣 竜太・菊池 恵介
タイトル 都心とデパートの特別な関係性 ??「デパート大阪の陣」における消費者心理の考察から??
内容 街の中心=都心にはデパートがある。ただ、場所によってはそれが複数にわたることもある??2011年に起こった関西随一の大都会・梅田での、伊勢丹対阪急をはじめとする在阪デパートの仁義なき戦い。本論文ではこれに「デパート大阪の陣」という筆者オリジナルの名称を設定し、この戦いを参考に、消費者心理からデパート・地域・消費者の関係性を考えることを目的としている。そのために、まずはどのデパートがどんな理由で支持を集めているのか、学生やその母親に調査をすることで明らかにした。その調査結果をもとに、人のデパート選択を6つの軸に分けさらに検討。すると、他地域にも増して梅田と阪急、およびそれを支持する消費者たちの強い相互関係が浮上した。さらにそれは長年の慣れ、すなわち親しみがあるからこそ成り立っているのだと判明。これゆえ、関西において親しみのない伊勢丹は、阪急による鉄壁を有する梅田では実力を発揮できず撤退したことが説明された。デパートと都心は共に成長した歴史の上で、強い紐帯で結ばれており、集う人々もまた、長くその地を守ってきた、都心の顔であるデパートを選ぶのだということが明らかとなった。
講評 大阪の梅田に伊勢丹が進出失敗した背景について、業界側の論理ではなく、デパートを使う側の論理から分析しようとした論文である。顔の見えるような記述であり、個性的で読み応えがあって面白いが、学術論文としては口語的表現が多すぎ、全体としては冗長であり、論旨も明快でないところがある。ただ、多くの買い手側の話を聞き、関西圏でデパートの選ばれる要因を多面的に分析し、重要な諸変数を抽出しえた点で社会学的に意義はあると思う。
キーワード1 デパート
キーワード2 都心
キーワード3 親しみ
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