詳細
学科 社会学科
年度 2020
ゼミ名 板垣 竜太・菊池 恵介
タイトル カンボジア学生にとっての日本 ??王立プノンペン大学日本語学科の意識調査から??
内容 40年ほど前に凄まじい内戦を経験したばかりで現在も復興途中であるが、近年では急速な発展を遂げているカンボジア。内戦で多くの知識人をはじめ人口の3分の1もの命を失い、現在平均年齢25歳という若者の国である。また、日本がインフラ整備や教育、医療など資金面や技術面で様々な援助をし復興に携わってきた国でもある。筆者は大学時代、王立プノンペン大学日本語学科の学生に出会い、なぜ彼らは日本語を学んでいるのだろうかと疑問を抱いた。そこで本稿では、その学生たちに焦点を当て、アンケートおよびインタビュー調査をおこなった。彼らが日本語を学ぶ理由の背景には何があるのかを探り、調査を通じてカンボジアと日本の本来の関係性を浮かび上がらせることを目的とした。結果的に見えてきたことは3つあり、現在のカンボジアの若者たちが置かれている厳しい状況、カンボジアにおける日本の存在、カンボジア学生における日本に対するイメージと現実のギャップであった。
講評 カンボジアは、長年の内戦から今も復興の途上にあるが、日本ではポルポト派か国際援助のフレームワークで見られることが多い。本論文は、逆に、カンボジアの大学生にとっての日本とはどのような存在なのかを明らかにしようとしたものである。COVID-19によって渡航ができず、また言語の壁もあるなか、オンライン・フォームによる調査やビデオ会議インタビューなどによって調査を実施した点を、まず高く評価したい。全体の論旨が明快とはいいがたい部分もあるが、日本の好いイメージが形成される社会構造を明らかにするとともに、現実とのギャップを感じるプノンペン大学生らの声を拾い上げた点で社会学的な意義がある。
キーワード1 カンボジア
キーワード2 日本との関係
キーワード3 ギャップ
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