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学科 | 社会学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 板垣 竜太・菊池 恵介 |
タイトル | 人間関係の中で形成されるモノの価値 ??「捨てない」ということは何によって決まるのか?? |
内容 | 「捨てない(捨てられない)」ということが問題として認識されるようになった今、「溜め込み」についての様々な研究が行われている。しかし多くの先行研究には、個人のパーソナリティにのみ目を向けているという問題点があるように思う。そこで本論文では、「捨てない(捨てられない)」ということを検討するにおいて、人間関係という論点から考察した。そして、家族間でのモノの取捨選択におけるコンフリクトの事例を調査し、「他者との直接的な相互関係の中で「捨てない」という判断に至る場合について、それに至った理由には何が大きく影響しているのか、何によって決まるのか」という問いを検討した。調査より、モノの取捨選択は個人の考えのみで行われているのではなく、「相互関係を通して価値(特に付加的な価値)が見出されることで「捨てない」という結果に至っており、モノの価値は他者との相互作用の中で決まっていく」ということが分かった。また、価値をあまり見出せなかった場合でも、他者との関係性の中で処理されて「捨てない」という結果に至っている場合もみられた。 |
講評 | モノを「捨てない」「捨てられない」と言った瞬間に、何か「捨てない」ことに問題があるかのように聞こえる。また、この手の議論は往々にして個人のパーソナリティに議論が還元されがちである。それに対して、本論文は、モノの価値が人の関係性のなかで決まっていくという観点から、捨てたり保持したりすることを決めなければならない局面において、どのような相互作用が起きているのかをインタビューなどから考察するという、きわめて健全な社会学的研究である。議論に少し堂々巡りに見える部分はあるが、丁寧に事例を分析し、一貫性のある論文としてまとめあげたことを評価したい。 |
キーワード1 | モノの価値 |
キーワード2 | 人間関係 |
キーワード3 | 溜め込み (ホーディング) |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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