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学科 社会学科
年度 2020
ゼミ名 立木 茂雄
タイトル 自殺念慮と相対的不満についての研究
内容 自殺者数の多さが、日本における重大な社会問題になって久しい。著者が身近な友人を自 殺によって亡くした経験をきっかけに、自殺の要因について研究したいと考えた。そして SNS やマスメディアが発達した現代において、自分と比べる他者という存在が大きいので はないかと考え、自殺念慮の要因として相対的不満が存在すると仮設し、明らかにすることを目的とした。調査には先行研究を基にそれぞれの変数を作成し、インターネット上で質問票を配布・回収し、SPSS を用いて分析を行った。それぞれの変数が自殺念慮に与える影響を回帰分析によって導き、結果として仮説である自殺念慮と相対的不満の関係が明らかになった。また時代背景を組み入れた SNS・マスメディアと相対的不満との関係にはさらなる検討の余地を残す結果になったが、公的なデータとの比較を行って自殺念慮における性差を検証した。
講評 筆者は、身近な友人の自死をきっかけに自殺念慮を左右する要因について社会学的研究を思い立ちました。マートンの「相対的不満」をキーワードにライブラリーリサーチを行い、構成概念のモデル化・尺度化を行い、Google Formsを使って社会調査を実施し、153名から回答を得ました。重回帰分析の結果、家族関係や友人関係の悪さ、そして相対的不満の鍵となる「同世代と比較した自己の不適正感」がそれぞれ自殺念慮に影響することを確認しています。熱い想いと粘り強い研究姿勢がとりわけ印象に残る論文となりました。
キーワード1 相対的不満
キーワード2 自殺念慮
キーワード3 性別による自殺念慮への影響
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