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学科 | 社会学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 立木 茂雄 |
タイトル | 友人関係がSNSの認知に与える影響 |
内容 | 筆者はまずSNS疲れと呼ばれる現象に興味を持ち、SNSに関するネガティブ経験を中心にその起こりうる要因について調査した。その結果、近年に行われた調査によって、友人関係と関連があることが明らかになった。一方で、別の研究によると、友人関係と関連があるのは、ネガティブ経験だけでなく、SNSのポジティブな面にも関連することが示唆された。その研究はLINEのみしか扱っていなかったため、SNS全般に関する認知と友人関係の関連に関しては、まだわかっていない。そこで、本稿ではこれらについて調査し、SNSと友人関係に関する新たな発見を目指して、新たなSNS尺度を作成し、SNS全般においての調査を行った。その結果、「正の友人関係」の方が「負の友人関係」より、「SNSの好感」は高く、「SNSの嫌悪感」は低くなったことや、友人関係概念である「傷つけ・傷つけられ回避」が、SNSの好感と嫌悪感に大きな影響を与えていたことが分かった。また、SNSの使用種類やSNSの友人数と関連項目がある一部のSNS認知尺度を発見した。 |
講評 | 筆者は、ソーシャルメディア上での若者の態度や行動は、リアルな社会関係とどのように関係するのか、という野心的なリサーチクエスチョンを立てました。先行研究のレビューから構成概念を導き出すとともに、自分なりの概念も加えて網羅的なSNS尺度を構築し、Google Formsを使って大学生を中心に男女118名から回答を得ました。その結果、リアルな世界で肯定的な友人関係を築いているほど、ソーシャルメディアに肯定的な態度をもつとともに、深く人間関係に関わって「傷つけ・傷つけられ」を回避する傾向が高いほど、「即時的返信」や「閲覧強迫」が強くなる、という関係を確認しています。筆者のSNS尺度は、網羅的に関連する変数を尺度化しており、今後、さらに多くの発見が導き出されるポテンシャルがあると思っています。 |
キーワード1 | SNS |
キーワード2 | 友人関係 |
キーワード3 | SNSの嫌悪感 |
キーワード4 | SNSの好感 |
キーワード5 | |
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