詳細 | |
---|---|
学科 | 社会学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 立木 茂雄 |
タイトル | 同担拒否のファンとジャニーズアイドルの戦略の関係性についての研究 |
内容 | この論文では独自の文化を築くジャニーズアイドルのファン文化の中から同じアイ ドルを応援するファンを敬遠する同担拒否について研究した。これまでの同担拒否研 究では、同担拒否はファンの思考から来るものであるとして、同担拒否のファンへの インタビュー調査しか行われてこなかった。しかし、ファンが同担拒否になるのにア イドルは全くもって関わっていないのだろうか。アイドル側の戦略の影響で同担拒否 のファンが増えている可能性はないだろうか。 本研究では、ジャニーズアイドルのファン文化研究及び様々なコンテンツのファン文 化研究を先行研究とし、アイドルのファン行為やアイドルの演出戦略を理論的枠組み で捉えて、ジャニーズアイドルのファンを対象に調査を行った。この結果、同担拒否 のファンについて、特徴的なファン行為や意識を明らかにすることができた。また、 好きになるアイドルがファンの自分が同担拒否であるという意識に影響していること が分かった。 |
講評 | アイドルのファン文化の一現象としての「同担拒否」(筆者の研究で初めて知った言葉です)を、24のアイドル・グループの個別の活動状況のリサーチ結果とアイドル・ファンへの大量の社会調査(回帰分析の対象者数800名!)からなる統合データセットを通じて明らかにした力作です。その結果、アイドルへのファン行為がグッズ購入、模倣、承認欲求、宣伝、メディア視聴、雑誌購入、SNSを通じた情報収集、奉仕といった8因子に整理されることなどを(恐らく)初めて明らかにした上で、アイドルグループ(美少年が一番「同担拒否」を引き出している)、「アイドル模倣」度が最も強く同担拒否に影響を与えていることを明らかにしました。ファン行為の根っこには擬似的な恋愛感情が存在していることを説得力をもって考察した大作です。 |
キーワード1 | 同担拒否 |
キーワード2 | アイドルの演出戦略 |
キーワード3 | ファン行為 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
戻 る |