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学科 教育文化学科
年度 2020
ゼミ名 中川 吉晴
タイトル 伝書にみる世阿弥の思想―「無心」の先にある「花」―
内容 当研究は、世阿弥の伝書のうち、前期の『風姿花伝』、中期の『花鏡』、後期の『九位』『拾玉得花』を主な文献とし扱い、世阿弥の能楽論の変化を探る。そして、禅の影響を考慮しつつ、晩年に至った思想の境地を明らかにする。
第1章では、世阿弥の生涯を追いつつ、伝書の成立経緯について概観する。次に、世阿弥の能楽論の主題が「花」から「無心」へと変化していったことを述べる。
第2章では、前期の『風姿花伝』で語られる「花」の教えと、中期の『花鏡』で語られる「無心」の教えについて考察する。そして、禅語としての「無心」の用法について確認し、その意味するところを探る。
第3章では、後期の『九位』『拾玉得花』にうかがえる世阿弥の「無心」の深まりについて考察する。そして、世阿弥が生涯を通じて能楽論の軸としていたのは「花」の概念であり、禅的な「無心」を深めた先に舞台人としての「花」を見出していたことを述べる。
講評 本論文は、世阿弥の文献を丁寧に読み解き、「花」に関する中心思想を論じるなかで、世阿弥の後期思想における「無心の先にある花」をとりだして明らかにしており、秀逸な論文である。
キーワード1 世阿弥
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キーワード4 無心
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