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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 中川 吉晴 |
タイトル | ヤスパース哲学に基づく生と死への態度変容について |
内容 | 本論文の問題意識は、現代社会に溢れている「死の隠蔽」という事実から生まれている。「死」に対する最も想起しやすい感情とは何だろうか、そう問われれば多くの人が恐怖と答えるだろう。ではその「死」について考えるとき、現代社会において築き上げられている「死」とは決してリアルなものとは言えず、多くの場合が様々なメディアに収束されたものになってしまっている。「死」とは人間の宿命であるにも関わらず、遠ざけているという矛盾の中に生きる私たちが、「死」と共存し「よく生きる」ためにはどうすればいいのか、その答えの一つとして哲学が存在する。 本論文の第一章では「死」を多面的に捉え、第二章では死の隠蔽に対する原因を考察し、第三章ではヤスパース哲学に基づき、死と生の態度の変容について言及する。そして、本論文は、死や死の隠蔽の先に見えてくる新たな選択や、価値観の契機となることを目指す。 |
講評 | 本論文は、現代社会における死へのかかわりをテーマとし、ハイデガー、キューブラー=ロス、エリエス、エリアス、ジャンケレヴィッチ等をふまえ、実存哲学を代表するヤスパースの視点から、死に対する実存的な態度変容を論じている。多方面の文献を十分に読み込んだうえで、自分自身の論点から明確に論じている点が非常に高く評価できる。 |
キーワード1 | ヤスパース哲学 |
キーワード2 | 死の隠蔽 |
キーワード3 | 実存 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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