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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 奥井 遼 |
タイトル | 演劇らしさとはなにか ―オンライン演劇の考察から― |
内容 | 本稿では、新型コロナウイルス感染拡大に伴い新たに生まれた「オンライン演劇」に焦点を当て、演劇における舞台空間とウェブ空間の効果についてそれぞれ考察し、演劇らしさとはなにかを明らかにした。舞台空間の特徴ともいえる役者と観客の時間・場所の共有。ウェブ空間においては時間の共有は可能でも、物理的な距離を埋めることができないために、チャット機能の利用やカメラワークを試行錯誤するなど様々な工夫が見受けられた。また、舞台空間で観客を作品に引き込む要素となっている舞台技術に関しても詳しく考察し、オンライン上ではそれらの機能が、オンライン会議システムの利用によって再現されていることが示唆された。ウェブ空間では舞台空間のような表現方法が制限されてしまうことは否めないが、演劇に欠かせない「いま・ここ性」を有する工夫を用いることで、演劇らしさを保ちつつ新たなエンターテイメントとしての可能性を秘めていることが明らかになった。 |
講評 | コロナ禍の影響をもっとも大きく受けた社会活動の一つに演劇を含めたパフォーミングアートがある。本論文は、オンライン演劇という、演劇界の人たちの工夫と努力が詰まった新しい芸術形式について、その可能性を明らかにするものである。具体的な演劇作品を取り上げつつ従来型の舞台空間における時間・空間の分析をした上で、オンライン演劇の構造および表現形式を分析している。事例についての先行研究が乏しい中であるが、手探りで分析枠組みを構築していった点が評価される。 |
キーワード1 | 演劇 |
キーワード2 | ウェブ空間 |
キーワード3 | コミュニケーション |
キーワード4 | 現前性 |
キーワード5 | 舞台技術 |
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