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学科 教育文化学科
年度 2020
ゼミ名 奥井 遼
タイトル 日本社会におけるシュタイナー教育の現代的意義
内容 本論文は、ルドルフ・シュタイナーがドイツで拓いたシュタイナー教育に対する一部の誤った認識を払拭し、現代の日本における意義を見出すことを目的としている。人間の内在的部分に訴えかけるシュタイナー教育は、「精神世界」を重要視するという点で意義を有するものであるが、その今日的評価は必ずしも定まっていない。そこで、第1章では、シュタイナーの思想と教育について概観し、それぞれの評価と課題を考察した。第2章では、日本におけるシュタイナー教育の位置付けや受け入れられ方について、NPO法人京田辺シュタイナー学校の例を用いながら現状を明らかにした。第3章では、シュタイナー教育の本拠地である自由ヴァルドルフ学校の実践例が収録された映像資料から、具体的な教育実践を記述した。以上を通じて、シュタイナー教育は「自由な教育」ではなく、「自由を育てるための教育」であることが明らかになった。
講評 「学校は歓迎されるが思想は敬遠される」と言われてきたシュタイナー学校であるが、実は学校そのものも敬遠されているのではないだろうか。著者の素朴な問いかけから出発し、シュタイナーの思想、日本社会におけるシュタイナー学校の位置付けや評価が俯瞰的に考察される。その上で、映像資料の分析を元にシュタイナー教育の具体的な活動が分析される。全体として分析の甘さは散見されるものの、しばしば過剰に評価されたりされなかったりする実践を、公平かつ丁寧に描いている点は評価される。
キーワード1 ルドルフ・シュタイナー
キーワード2 シュタイナー教育
キーワード3 自由
キーワード4 ドイツ
キーワード5 教育
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