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学科 メディア学科
年度 2020
ゼミ名 佐伯 順子
タイトル マンガに描かれる女子野球
内容 野球というと、誰もがNPBのプロ野球や甲子園、侍ジャパンといった男子の野球を思い浮かべるかもしれない。ところが近年、女子野球というものが少しずつ存在感を示し始めている。本論では、マンガというメディアにおける女子野球の描かれ方を分析することにより、女子野球マンガとスポーツとしての女子野球の相互関係について検討する。まず、1章でこれまで盛衰を繰り返してきた女子野球、及び近年発展してきた女子硬式高校野球の歴史を整理し、女子高校野球の現状を述べる。そして、2章で高校の女子硬式野球部を舞台にした『ひと夏の少女』、『セーラーエース』、『花鈴のマウンド』、『球詠』の4つのマンガ作品を取り上げ、内容分析を行う。3章では、スポーツマンガとスポーツが互いに影響を与えているという事例を示し、1章と2章を踏まえて女子野球マンガと女子野球が互いに影響を与えているのか考察していく。
講評 漫画に描かれる女子野球について、日本における女子野球の歴史と女子硬式高校野球の歴史を背景に研究した本論文は、女子野球をテーマにした日本の漫画7作品のなかから、分析対象を舞台が現代で主人公が女子である4作品に絞り、それぞれに質的分析を加えることで、漫画の表象と現実のスポーツ活動との相互関係を明らかにした。運動部経験者のスポーツ活動参加への動機づけに関する意識調査や関連公式サイトが発信するメッセージの
内容分析も行い、2010年の女子プロ野球リーグ創設という歴史的ターニングポイントとの関連もふまえて、2011年以降、高校の女子野球部の創部、漫画作品は増加したものの、漫画作品が女子野球の普及に十分には寄与していない現状を実証的に明らかにした。紙媒体での資料入手が困難なコロナ禍においても、入手可能な資料を駆使して最新の女子スポーツの状況をふまえて女子野球漫画をメディア学的視点から研究した貴重な成果となっている。
キーワード1 女子野球
キーワード2 女子スポーツ
キーワード3 マンガ
キーワード4 スポーツマンガ
キーワード5 スポーツとジェンダー
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