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学科 | メディア学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 佐伯 順子 |
タイトル | 2010年代Jリーグの観客動員数に与える影響の考察 |
内容 | 現在、Jリーグはファンとの接点が変化している。その中でJ1リーグの観客動員数は増加を続けている。どのようにファンと接点を持ち、観客動員数につなげているのであろうか。ここではJリーグ全体が行う取り組みから分析していく。一つ目は配信サービスのDAZNとの契約である。Jリーグへの興味関心が薄い層にもアプローチを行うことが可能となった。また、放映権をJリーグが保持したことにより、Twitterなどで動画を使い、ファン獲得につなげることが可能となった。二つ目はJリーグIDである。Jリーグが一括管理し、各クラブがそのデータを用いたマーケティングを行えるという利点がある。三つ目はスタジアムでのイベントである。フライデーナイトJリーグなどを中心としてイベントが行われ、継続的な観戦につなげている。以上からメディアを活用し新規ファンを獲得し、イベントなどによりファンを確保していることがわかった。 |
講評 | 地上波のサッカー番組の減少がサッカー人気の増減に比例するかどうかを、2016年から開始された動画配信サービスやJリーグの観客動員数の変化との関連に注目して論じた。追加料金無しの視聴可能コンテンツとしてのテレビ番組はJリーグにあまり興味がないライト層に遡及することが有効であるが、視聴率が低いために放送数は2010年以降減少傾向にある。しかし、クラブがある地域内での地上波放送や、SNS活用、デジタルマーケティング人材育成講座を自ら開講するなど、多メディア時代に適応することで観客動員数につなげ、スタジアムでも、アクセスやホスピタリティシステムを向上させることによる継続的観戦者の維持に取り組んでいる。SNSのフォロワー数や観客動員数に関わる各クラブの戦略の実態調査をまとめた上で、SNSなどのメディア活用が観客動員数に直結しやすく、逆に観戦環境は必ずしも有効でないと実証的に指摘した。海外と日本のサッカー文化の歴史的相違にも言及し、スタジアムの質も含めたデジタルとリアルの融合が今後の日本サッカーの課題であると結論づけた本論文は、極めて実践的かつ国際的見地にたったメディアとスポーツ研究として重要な成果をあげた。 |
キーワード1 | SNS |
キーワード2 | DAZN |
キーワード3 | デジタルマーケティング |
キーワード4 | イベント |
キーワード5 | サッカー文化 |
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