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学科 メディア学科
年度 2020
ゼミ名 池田 謙一
タイトル 映画作品から見る反社会的勢力の誕生
内容 本章は映画作品から反社会的勢力の誕生原因を分析する内容となっている。反社会的勢力が存在するということは、社会に何らかの欠陥があるということを意味する。このことから、反社会主義者の誕生原因は社会にあるのではないかという仮説を提起した。また、社会に原因があるということは社会構造によってその誕生の仕方も異なるだろう。そこで、社会批判映画である「ジョーカー」、「パラサイト」、「万引き家族」の3つそれぞれ社会背景が異なった作品の社会問題と反社会主義者の関係性を分析することで、上記の仮説を検証することにした。分析結果として、反社会主義者の根本となるモノは心理的創傷が分かった。しかし、これだけで反社会主義者に発展する訳ではなく、社会環境や社会問題によって心理的創傷が無限に拡大されたからこそ、反社会主義者が誕生することになる。このように仮説は支持される結果となった。
講評 反社会的勢力を描く映画はしばしばヒットする。その背景を検討しながら、社会構造と映画との関係性をよく検討している。またジョーカーの言語的隠喩や動作の隠喩、配色の隠喩の分析は、含意が豊かでとても興味深い。映画「パラサイト」や「万引き家族」のそれぞれの解説は簡潔で要を得ており、最後に3映画をまとめて「闇落ち」の原因分析へと導いている。意外にも共通点が見いだされ、そのことの持つ意味が検討されている。
欲を言えば、映画の推移を示すサマリーとなる表か図があればさらにわかりやすかったと言える。
キーワード1 社会階級対立
キーワード2 階級固定化
キーワード3 社会規範喪失
キーワード4 心理的損傷
キーワード5 反社会的主義者
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