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学科 | メディア学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 勝野 宏史 |
タイトル | 「生物感があるロボット」開発に見る心理的つながりの対象としてのロボット観 |
内容 | 本稿ではエンタテインメントロボットに焦点を当て、元々の目的である「労働の代替」をしないロボットの開発に、フィクションのロボット像や技術発達がどのように影響しているかを分析した。フィクションのロボット像に関しては、映画とアニメを中心に洋画と邦画の違いや時代によるロボット像の変遷から、ロボットがどのような存在として描かれてきたかを検討した。また実際に作られたエンタテインメントロボットについて、そこで使われた技術を確認しながら技術の発達とそれに伴う開発者およびユーザの認識の変化を分析した。その結果、フィクションのロボット像は、ユーザのロボットに対する価値観を形成しているほか、ロボット開発における「目標」に影響していることがわかった。さらにフィクションだけでなく「たまごっち」のような育成系ゲームもロボットに対する価値観に影響していると考えられる。また技術の発達によりロボットは、より「心理的つながり」を感じさせることができるようになったことがわかった。 |
講評 | コロナ禍においての卒業論文執筆は、個々の調査への取り組み方やゼミでのフィードバックのあり方において通常とは異なるかなりイレギュラーなプロセスとなった。特に、フィールドワークやインタビュー調査を念頭に準備を進めていた学生の多くは調査方法のみならずテーマそのものの変更を余儀なくされ、春学期のほとんどの時間をそのような軌道修正に費やすこととなった。そのような状況の中で、今年度は19名の卒業論文が提出された。テーマは多岐に渡ったが、大きくは以下のカテゴリーに分けることが出来る。1.バーチャルリアリティ・ロボット・AI 2.アイドル・身体・ジェンダー 3.消費文化・ポピュラーカルチャー・社会的想像力 4.メディア・SNS・陰謀論。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で答えありきの明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその分析の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。新しいメディアコミュニケーションの普及とそれに伴う身体感覚やアイデンティティの変容、そして新たな想像力の形成、さらには陰謀論といったコロナ禍と結びついたテーマが数多く出てきたのは、それぞれが社会への関心を高めていった成果であると共に、これからも考え続けながら生きていくうえでの出発点にもなったことだろう。 |
キーワード1 | ロボット |
キーワード2 | 生物感 |
キーワード3 | つながり |
キーワード4 | シミュラークル |
キーワード5 | |
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