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学科 | メディア学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 勝野 宏史 |
タイトル | J-POPの歌詞から見る東京タワーのシンボル性 |
内容 | 高度経済成長期から現在まで、東京タワーは日本社会から見て何を表現してきたのか。新聞、映画などには、「夢」、「希望」といった「古き良き時代」という共通の語り口と、各メディア特有の記号やイメージが与えられていた。しかし、J-POPの歌詞から詳しく研究された例はない。本研究では、J-POPの歌詞において東京タワーはどのような記号が投影されているのかを、他メディアでの描写と社会的背景から明らかにすることを試みた。「東京タワー」という語が登場する歌詞、全135曲を対象にテキストマイニングを行い、得られた記号を共起性、年次で分類した。その結果、社会的背景から影響を受け、その背景と並行するような抽象的概念を表現し、特に「恋愛の舞台」という役割を担っていることが判明した。短い時間で複雑な恋愛の背景を容易にイメージできる、タワー自体は無機質であるため、送り手が表現したいことを投影しやすいという理由が考えられる。 |
講評 | コロナ禍においての卒業論文執筆は、個々の調査への取り組み方やゼミでのフィードバックのあり方において通常とは異なるかなりイレギュラーなプロセスとなった。特に、フィールドワークやインタビュー調査を念頭に準備を進めていた学生の多くは調査方法のみならずテーマそのものの変更を余儀なくされ、春学期のほとんどの時間をそのような軌道修正に費やすこととなった。そのような状況の中で、今年度は19名の卒業論文が提出された。テーマは多岐に渡ったが、大きくは以下のカテゴリーに分けることが出来る。1.バーチャルリアリティ・ロボット・AI 2.アイドル・身体・ジェンダー 3.消費文化・ポピュラーカルチャー・社会的想像力 4.メディア・SNS・陰謀論。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で答えありきの明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその分析の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。新しいメディアコミュニケーションの普及とそれに伴う身体感覚やアイデンティティの変容、そして新たな想像力の形成、さらには陰謀論といったコロナ禍と結びついたテーマが数多く出てきたのは、それぞれが社会への関心を高めていった成果であると共に、これからも考え続けながら生きていくうえでの出発点にもなったことだろう。 |
キーワード1 | J-POP |
キーワード2 | 東京タワー |
キーワード3 | 歌詞分析 |
キーワード4 | イメージ |
キーワード5 | |
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