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学科 | メディア学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 勝野 宏史 |
タイトル | コロナ禍におけるオカルト的現象の流行からみる人間の世界の受け入れ方 |
内容 | 2020年、コロナ禍において「アマビエチャレンジ」と「新型コロナウイルスに関する陰謀論」が流行した。科学万能とも言えるこの令和時代にこのような科学的に証明できないオカルト的現象が流行するのは時代錯誤であり、そこに人間の世界に対する受け入れ方の秘密が隠れていると考えた。そこで東日本大震災後の「被災地における怪異譚」と「人工地震説」の共有のされ方をまとめ、それからコロナ禍での「アマビエチャレンジ」と「新型コロナウイルスに関する陰謀論」の共有のされ方について研究した。するとSNSで共有されるがゆえの共有のしやすさや無意識にそれらの拡散に加担してしまうことで、わかりやすく都合の良いものに惹かれて頼っていたことがわかった。また、科学的根拠から世界を受け入れるのは、認識の仕方のうちの一つに過ぎないと結論付けた。 |
講評 | コロナ禍においての卒業論文執筆は、個々の調査への取り組み方やゼミでのフィードバックのあり方において通常とは異なるかなりイレギュラーなプロセスとなった。特に、フィールドワークやインタビュー調査を念頭に準備を進めていた学生の多くは調査方法のみならずテーマそのものの変更を余儀なくされ、春学期のほとんどの時間をそのような軌道修正に費やすこととなった。そのような状況の中で、今年度は19名の卒業論文が提出された。テーマは多岐に渡ったが、大きくは以下のカテゴリーに分けることが出来る。1.バーチャルリアリティ・ロボット・AI 2.アイドル・身体・ジェンダー 3.消費文化・ポピュラーカルチャー・社会的想像力 4.メディア・SNS・陰謀論。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で答えありきの明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその分析の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。新しいメディアコミュニケーションの普及とそれに伴う身体感覚やアイデンティティの変容、そして新たな想像力の形成、さらには陰謀論といったコロナ禍と結びついたテーマが数多く出てきたのは、それぞれが社会への関心を高めていった成果であると共に、これからも考え続けながら生きていくうえでの出発点にもなったことだろう。 |
キーワード1 | 簡単には受け入れられない非常事態 |
キーワード2 | SNS特有の共有のしやすさとその罠 |
キーワード3 | わかりやすく都合の良い解釈? |
キーワード4 | 人間の世界の受け入れ方 |
キーワード5 | |
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