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学科 | メディア学科 |
年度 | 2020 |
ゼミ名 | 勝野 宏史 |
タイトル | コンテンツ化する自衛隊ーポップカルチャーと富士総合火力演習に表象される自衛隊像と社会的イメージの関連性ー |
内容 | 本稿では、“自衛隊のコンテンツ化”をテーマとして、自衛隊が批判的に議論されていた創設当初から、世論調査で97%がいい印象を持つと回答するまでに好転した自衛隊の社会的イメージの変容について論じた。中でも、「カッコイイ」や「頼もしい」といったポジティブなイメージに関しては、実際の普段の活動よりも、ポップカルチャーや広報イベントといった身近で馴染みのあるコンテンツで表象される自衛隊像に影響を受けていると考えられる。コンテンツ化した自衛隊と戦争のリアリティとの関係性を論じることで、それらが現代社会における自衛隊のイメージにどう影響しているかを分析した。災害派遣での支援活動などに加え、コンテンツ化した自衛隊における「尊敬や憧れの対象である特殊な組織」という表象が、創設されてから現在に至る自衛隊の社会的イメージの変容に深く関係していると考える。 |
講評 | コロナ禍においての卒業論文執筆は、個々の調査への取り組み方やゼミでのフィードバックのあり方において通常とは異なるかなりイレギュラーなプロセスとなった。特に、フィールドワークやインタビュー調査を念頭に準備を進めていた学生の多くは調査方法のみならずテーマそのものの変更を余儀なくされ、春学期のほとんどの時間をそのような軌道修正に費やすこととなった。そのような状況の中で、今年度は19名の卒業論文が提出された。テーマは多岐に渡ったが、大きくは以下のカテゴリーに分けることが出来る。1.バーチャルリアリティ・ロボット・AI 2.アイドル・身体・ジェンダー 3.消費文化・ポピュラーカルチャー・社会的想像力 4.メディア・SNS・陰謀論。本ゼミにおいて卒業論文執筆の際の目標として繰り返し強調してきたのは、トピック重視の狭い範囲で答えありきの明快な議論を展開することではなく、具体的な現象とその分析の往還の中で自分なりの問いを見出し、その問いを追求する中でさらなる大きな問いにたどり着くということであった。新しいメディアコミュニケーションの普及とそれに伴う身体感覚やアイデンティティの変容、そして新たな想像力の形成、さらには陰謀論といったコロナ禍と結びついたテーマが数多く出てきたのは、それぞれが社会への関心を高めていった成果であると共に、これからも考え続けながら生きていくうえでの出発点にもなったことだろう。 |
キーワード1 | 自衛隊 |
キーワード2 | ポップカルチャーにおける表象 |
キーワード3 | コンテンツ化 |
キーワード4 | 戦争のリアリティ |
キーワード5 | |
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